東海エリアの食品スーパーから北陸フェアを開催したいとご要望をいただき、2024年4月、石川県金沢市にある金沢港を訪れました。金沢駅から車で15分ほどのところに金沢港があり、その一角に競りが行われる石川県漁業協同組合かなざわ総合市場があります。
かなざわ総合市場は、定置網や刺し網漁で獲れた魚が主体の朝競りと、底曳網で獲れた魚が主体の夜競りが行われているのが特徴ですが、今回は朝競りのタイミングで伺いました。
朝7:30頃に競り場に行くと、サワラやブリ、ガンド、フクラギ、マアジなどが並んでいました。水揚げされたばかりの定置ものだけあって、どの魚も鮮度抜群です!
実はこのブリ、ガンド、フクラギ、標準和名は全て『ブリ』で、同じ魚なんです。石川県では出生魚のブリを小さい順から『コゾクラ』→『フクラギ』→『ガンド』→『ブリ』と呼び分けています。
また、『フクラギ』というのはいわゆる「地方名」で、石川県で『フクラギ』と呼ぶサイズの魚を、東京では『イナダ』、大阪では『ハマチ』と呼びます。同じ魚種でも、大きさや地域で呼び方が変わるのは魚の面白いところですよね!
ただ、こうした呼び名の違いは地域を超えて取引をする際に、“何の魚かわからない”など大きな課題になることがあります。みらいマルシェでは、独自のデータベースを構築し、アプリ内に自動変換機能を搭載して、アプリを活用する買い手・売り手が手間をかけずに、地方名・標準和名のいずれでも取引ができる環境を整えています。詳しくは下記をご覧ください。
魚のプロの意外な悩み“何の魚かわからない”を解決 - 魚の「地方名」と「標準和名」を自動変換する機能を追加 〜水産流通のICT化で産地と消費地における情報・モノの流れをスムーズに〜
about.miraimarche.comかなざわ総合市場では、震災の影響もあり、金沢だけでなく珠洲市・能登町・志賀町など能登エリアの定置網や刺し網の魚も競りにかけられているそうです。たくさんのケースが並ぶ中、仲買人さんたちが魚を確認し、競りがスタートします。
今回の訪問は朝競りのみでしたが、夜競りは夕方頃に水揚げされる底曳ものが中心に扱われ、定置網や刺し網で獲れる魚とはまた違った魚種がたくさん並ぶそうなので、次回は夜競りも見に行きたいです!
そして後日…
数日後に早速、みらいマルシェを利用する東海エリアの食品スーパーで開催される北陸フェアに向けて、かなざわ総合市場からアカガレイやニギスなどを出荷してもらいました。
石川県の能登を始めとした北陸地方はまだまだ震災の影響が残っています。復興の応援ができるよう、みらいマルシェでは北陸の美味しいお魚を全国の食品スーパーに販売する場を今以上に創っていきたいと思います。
かなざわ総合市場の皆様、ありがとうございました。